2023.12.20
tag：ZEISS, メガネ, 大阪, 梅田, グラスファクトリー, ツァイスメガネ, 遠近両用メガネ, 認定眼鏡士, SS級認定眼鏡士, オーダーメイドメガネレンズ, 不同視, 特殊な度数のメガネ, 若年性白内障, 白内障術後のメガネ, 左右で度数が違うメガネ, 左右でレンズの厚みが違う, 左右でレンズの重さが違う
こんにちは。
ヒルトン梅田店 Vision Specialist（ヴィジョンスペシャリスト）の国家技能検定 1級眼鏡作製技能士 佐野です。
新設された国家技能検定資格により、「適切な視力測定」「レンズ選び」
「フレーム調整」などの知識や技術を審査された国家資格『1級眼鏡作製技能士』であり
そしてグラスファクトリーでは、世界最先端の視力測定、両眼視機能検査を行う為
世界最高峰の精度を持つCarl Zeiss（カールツァイス）社の精密検査機器を導入しているんですが
私は視力測定のスペシャリストとして社外の講習受講や社内への指導を担当しています。
若年性白内障による白内障手術後のメガネの実例です。
上記の写真の左右のレンズを通して見た映像のサイズが、
大きく違うのがお分かりいただけると思います。
今回ご相談いただきましたのは40代の男性のお客様。
現代は高齢化も進み、60歳代で約80％、80歳代ではほぼ100％が白内障と言われる時代です。
そんな中、ご相談者様は40代で片方の眼が”若年性の白内障”と診断され、
その手術後のメガネのご相談でした。
元々、近視が強い（強度近視）であった為、白内障手術をすることで、術後の片方の眼は
近視がほとんどなくなりましたが、反対の眼は強度近視のままという状態で、普段は片方の眼のみ
コンタクトレンズを入れているという事でした。
白内障の手術をすると、眼内レンズを入れる為、調節力が無くなるので、
上から遠近両用や中近両用といったメガネのレンズを掛ける必要があります。
今回のご相談者様は、白内障手術をした方の眼は遠近両用の眼内レンズを入れているとの事で
手元も見えていたのですが、もう一方の眼は手術をされる予定も現在はないとの事でしたので、
40代というご年齢も考え、今回は遠近両用での処方となりました。
今回ご製作させていただきましたお度数がコチラ。
左右のお度数が全く違います。
やはりこれだけの度数差があると、レンズの厚みも大きく左右で異なります。
こうなると、左右ではめ込んだレンズの重さが違うので、メガネの片側の重さの方が
重くなり、掛かり具合がバランスが悪くなってしまったりします。
ですので、レンズの度数が入っていない方の中心厚などを調整し、ご製作させていただきました。
GLASSFACTORYで導入しているZEISS（ツアイス）のオーダーメイドレンズには、最新の発注システムが
導入されておりますので、発注前の状態でレンズの厚みや重さを確認することが出来ます。
この事で左右でお度数の大きく違う”不同視”の方などはレンズの仕上がりが左右で大きく違う事が
当たり前ですが、厚みを近づけたり、重さを均等にしたりといったことが可能です。
今回は特殊な例ですが、左右で厚みを揃えることは難しいので”重さ”を揃えてご製作させていただきました。
出来上がったレンズは見た目の厚さは違いますが、重さはピッタリ７ｇで同じです。
こういった形でバランスを取る事で、耳や鼻にかかる負担をバランスよく分散すると、
「片方だけメガネがズレやすい」
「片方だけ耳が痛くなりやすい」
「片方だけ鼻の部分が赤くなる」
等の諸症状の軽減にもつながります。
もちろん見え方の不具合の補正や眼精疲労の軽減などはしっかりと合わせて測定を致しますが、
そのメガネの仕上がりも眼精疲労の軽減や掛けやすさには物凄く大切な要素となります。
どれだけ見え方が有っていても、左右のレンズの重さが違えば掛けにくくなりますしズレやすくなります。
人それぞれに違うお顔の形や左右の違い、お度数の違い、オススメのレンズの種類の違い、
オススメのフレーム形状の違い、顔に掛けたときのレンズ面の角度の違いなど、様々な項目が
眼精疲労の軽減や掛けやすさに繋がります。
今回ご紹介の度数差は極端な例ですが、左右で大きく度数の違う、
不同視の方は、メガネを作る時に割と頻繁に起こる事例だと思いますので、
ご参考になればと思います。
下記よりご予約いただき、ご相談いただければと思います。
『GLASS FACTORY ヒルトン梅田店』
電話番号：06-4796-7266
メールアドレス：gfumeda@glassfactory.co.jp