目の健康

近視(近眼)とは?近視の原因と遠視・老眼との違いを解説

近視は遠くの物がぼやけて見える一方で、手元の物は鮮明に見える状態です。

この症状は遺伝的要素や、環境要因が大きく関与していますが、特にスマートフォンの普及によって、近視になりやすい状況が生まれています。

この記事では、近視の詳しい症状から原因、近視の矯正方法について解説します。

近視(近眼)とは

近視とは、手元の近距離が鮮明に見えるものの、10cm以上離れた物がぼやけて見える状態です。

例えば、スマホ画面ははっきり見えますが、遠くのホワイトボードや時計の針は見えにくくなります。

目は外部からの光線(平行光線)を水晶体で屈折させ、網膜上でピントを合わせて物を見ることができます。

近視では、網膜で合うべきピントが手前で合ってしまうため、遠くの物が見えにくい状況が生じます。

近視になるパターンは、主に以下の2つあります。

近視の種類
  • 軸性近視・・・網膜までの距離(眼軸)が長く、水晶体で屈折した光線が手前でピントが合ってしまう
  • 屈折性近視・・・水晶体や角膜の屈折力が強くなり、同様に手前でピントが合ってしまう

水晶体は目のレンズ役割を担っており、近視になると視力検査で0.1以下の悪い数値が出ることが多く、症状が気付きやすくなります。

近視と遠視、老眼の違い

遠視

遠視は、近視とは逆に網膜よりも後ろでピントが合ってしまう状態のことです。

一般的に遠視は「手元が見えにくく、遠くがよく見える」と認識されがちですが、実際には遠くも近くも見えにくいです。

遠視の場合、目を常に凝らさなければならず、近視に比べて疲れやすいと言われています。

老眼

老眼は、スマホや本の文字など、近くのものが見にくくなる症状で、年齢と共に現れる現象です。

その原因は、目の水晶体の厚みを調整する毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉が関与しています。

近くのものを見る際、毛様体筋を緊張させて水晶体に厚みが出ることで、物が見やすくなります。しかし、年齢を重ねると、水晶体の弾力が徐々に失われて、筋肉が硬くなってしまいます。

そのため、毛様体筋が緊張しても水晶体の厚さが変わらなくなるので、近くのものが見えにくくなってしまうのです。

通常、40歳頃から老眼の症状が現れ、45歳を過ぎると老眼鏡が必要になる人が増える傾向があります。

老眼については、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

老眼を予防する方法はあるのか?そもそも老眼はなぜ起こるのか?

近視(近眼)の矯正方法

近視の場合は、メガネやコンタクトレンズを使用して、視力を矯正するのが一般的です。

メガネやコンタクトレンズを装着することで、目の中に入ろうとする光線を一旦逆方向に屈折させてから、ピントを遠くに移動させることで焦点が合った状態にします。

Glass Factoryでは、近視用の『単焦点レンズ』から『遠近両用レンズ』など、個人に合ったレンズを丁寧に相談しながら選ぶことができます。

単焦点レンズ

関連記事:遠近両用メガネとは 普通のメガネとの違いや仕組みを解説

近視(近眼)の原因

近視の原因については、実ははっきりとよく分かっていません。しかし、考えられることとしては、遺伝的なものと環境的なものの2点が挙げられます。

  • 遺伝的な原因・・・近視の親から生まれた子供が、近視になる可能性は比較的高い。
  • 環境的な原因・・・スマホ、パソコン、テレビ、読書など細かい文字や画面を長時間 見続けること。

一般的には、環境的な原因から近視になる可能性が高いです。特に現代において、スマホは世代問わず手放せないアイテムなので、近視になりやすいと言えるかもしれません。

また、遺伝的な原因として、アジア人には近視が多いと言われています。

日本眼科学会の関連学会である、日本弱視斜視学会によると、遺伝的な原因については、

『両親とも近視でない子供と比較して、片親が近視の場合は2倍、両親が近視の場合には約5倍の確率で子供も近視になりやすい』

と述べられています。しかし、「近視の原因はこれ!」という、はっきりした証明がないのも事実です。遺伝的な原因についても、詳しい解析が現在も行われています。

まとめ

今回は、近視(近眼)について症状や原因、矯正方法について解説しました。近視になった場合は、メガネやコンタクトレンズで見え方を矯正するのが一般的です。

ただし、スマホやパソコンを長時間 見続けると、視力がさらに悪化します。せっかくメガネやコンタクトレンズを装着しても、しばらくすると度数が合わなくなるでしょう。

スマホやパソコンは長時間の操作、視聴を避けて、適度に目を休めるようにしましょう。

一覧へ戻る

関連記事